アイルラルクトスは中新世後期の中国大陸に生息していたパンダ科の絶滅種だ。およそ800万年前に存在していたと言われており、最古級の蹠行(せきこう)動物である!

現代のジャイアントパンダとよく似ているアイルラルクトスは「第六の指」を持つことでよく知られている。これは手根骨が大きくなったもので、「反対側の親指」として機能する。

アイルラルクトスは第六の指を使うことで竹を握ることができる。これはパンダが笹を食べるという食性が6～700万年前にまで遡ることができる証拠だと言える!

アイルラルクトスの歯は現代のパンダとは形が異なる。これは200万年ほど前からモザイク進化が起きたことを示唆している。モザイク進化とは、体の他の部位の変化が伴わずに、一部の部位だけに変化が起こる、進化の形態を指す言葉である。